RUGBY

<後編>【ラグビー日本代表対談】 ポジショニング戦略で育む セルフプロデュース術/野澤武史×畠山健介

PROFILE

のざわ・たけし
1979年4月24日生まれ、東京都出身。慶応義塾幼稚舎5年生からラグビーを始め、慶應義塾高校では主将としてチームを花園に導き、全国高等学校ラグビー大会ベスト8進出に貢献。慶應義塾大学ラグビー部では2年次に大学日本一に輝く。神戸製鋼コベルコスティーラーズにて現役引退後、母校の慶應義塾高校や慶應義塾大学でコーチを務め、U17日本代表ヘッドコーチに。日本ラグビー協会リソースコーチとして人材の発掘・育成にも勤しむ。現役時代のポジションはフランカー。グロービス経営大学院卒(MBA取得)。 山川出版社代表取締役副社長、一般社団法人「スポーツを止めるな」代表理事。
はたけやま・けんすけ
1985年8月2日生まれ、宮城県気仙沼市出身。仙台育英学園高等学校ラグビー部に所属し、全国高校ラグビー選手権に3年連続で出場。2004年、早稲田大学に入学。4年連続で大学選手権に出場し、3度の大学日本一を経験。2008年、サントリーサンゴリアスに加入。同年、日本代表デビュー。通算78キャップ。2度のワールドカップ出場を果たし、2015年アフリカ大会では右プロップとして日本の歴史的勝利に貢献。2016年、イングランドプレミアシップのニューカッスルファルコンズに加入。2020年からは米ラグビーメジャーリーグのニューイングランドフリージャックスでプレイしている。

 

昨年のラグビーワールドカップでの日本代表の活躍は、日本全土を熱狂させた。流行語大賞にもなたった「ONETEAM」のチームの結束力は、選手個々がそれぞれのポジションの役割を明確に遂行したことで生れた。自分の強みを理解し、生かし、発揮するチカラ、それは「セルフプロデュース力」に置き換えられる。自らの能力を最大限発揮できる子どもに育てるにはどうしたらよいのか? 日本代表として、第一線で活躍してきた2人に聞いた。後編では、セルフプロデュース力の引き出し方に迫ります。

日本で経験できないことをする
あえて過酷な環境に飛び込む理由

――畠山さんは今でも現役でアメリカでご活躍もされてますが、引退後に社会に出ることも考えてのことなのですか?


畠山 引退後はあんまり仕事をしたくないので(笑)。みっちり働かなくても幸福を得られる程度の収入源を今のうちに作っておくことですかね。そのためにはお金が必要ですし、自分に価値がないとだめだなって思うんです。そうした価値を生み出せる人間になりたいなって。例えば週2でジムに通いたいな、とか、家族との時間を持ちたいな、とか。という目線でいうと、ラグビーの指導者っていうのは除外されるんですよね。朝から晩まで選手と向き合わなければならないので。引退がいつになるかはわからないですけれど、引退後の時間を作れるように、今頑張っています。

 

野澤 今の畠山さんの話を聞いていると、まさに戦略思考だな、と思いますね。しなくてもいい戦いをしないってことはすごく大事で。やることよりもやらないことを決めるっていうのは勇気がいるんですよ。自分もこの戦い方では一流の人には勝てないな、って思うこともあって…自分を諦めた瞬間というか。そこから本当に自分がやりたいことに向き合えた気がするんですよね。だから畠山さんの言っていることはすごく大事なことだと思います。

 

畠山 僕は興味があることが少ないので、(引退後も)どうしようかなと悩むこともありますよ。

 

野澤 畠山さんはヨーロッパとアメリカとどっちも行っているんですよね。日本の外に出てみて現地の選手など取り組みなど、どんな気付きがありましたか?

 

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