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<後編>スペシャル鼎談 子どもの個性を育む方法とは?

 

PROFILE

名波浩(元サッカー日本代表)

元サッカー日本代表。1972年生まれ、静岡県出身。 大学卒業後、ジュビロ磐田に入団し黄金期を築いた。 フランスW杯で10番を背負うなど、長らく日本代表も支えた。引退後は、テレビ出演やジュビロ磐田の監督を務めるなど幅広く活躍。1男3女の父。

吉田達磨(シンガポール代表監督)

1974年生まれ、埼玉県出身。東海大付属浦安高校を卒業後、1993年に柏レイソルに加入。京都、山形を経てシンガポールのジュロンFCで引退した。指導者に転身後は柏のアカデミーで育成に力を注ぎ、2015年にトップチームの監督となった。新潟、甲府の監督を経て、今年5月にシンガポール代表監督に就任。

米澤一成(京都橘高校サッカー部監督)

1974年生まれ、京都府出身。京都府立東稜高校、日本体育大学を卒業後、世田谷学園で指導者のキャリアをスタートさせる。その後、近畿大学工業高等専門学校のサッカー部監督を経て2001年、京都橘高校にサッカー部が創部されると同時に監督に就任。2012年には初の決勝に進出し、準優勝。京都橘を全国でも名の知れた強豪校に育て上げる。先日、全国高校選手権京都大会決勝で勝利し、2年連続9度目の優勝を果たした。12月31日に開幕する全国高校サッカー選手権に出場する。

 

元サッカー日本代表の名波浩さんをホストに、さまざまな競技のトップアスリートを迎えて「スポーツが育むチカラ」を解き明かすこのコーナー。今回のゲストはJリーグで数々のチームの監督を務め、今年5月にシンガポール代表監督に就任した吉田達磨氏、2001年の創部から京都橘高校サッカー部を全国トップレベルの強豪校に押し上げた米澤一成氏です。プロの指導者が考える育成論とは!?

 

選手の気持ちに配慮する
指導者としての思いやり

名波 サッカーをやったことがない親御さんから、子どもに「今日良かったよ」とか「こうしたほうが良かったんじゃないの?」というコミュニケーションが取りづらい、という相談をよく受けるんです。このあたりはどう思いますか?

吉田 僕も親御さんとの話の中で、よくそういう話は出ていました。僕は、自分の子どもに関わることは、言いたければ言ってもいいですし、本当に自由なことと思っています。ただ、言ったとしてもあまりいいことはないんですよね。子どもはグラウンドでコーチや友達からのプレッシャーも受けているので「家でまで話をすると、本人の心の負担が大きくなりますよ」とは伝えています。

名波 「これしか言わない」ということを決めておけばいいんですよね、きっと。

吉田 まあ、一番良くないのは、何も言わないことですかね。本当の意味のノーコメントというか。「言ったらダメな気がするから言わない」「チームに何も言うなと言われたから言わない」とか。それは少し悲しいですし、子どもにとっても良くないと思います。

米澤 僕も気をつけてください、と言っていることがあります。子どもたちが一番きついのは、帰りの車の中なんです。これは選手が言っているんですけど、一番何も言われたくない時間帯みたいです。ただ、何にも言われないというのも少し寂しいですよね。そこのさじ加減というか、距離感というのは難しいですね。

名波 指導者から見て、個性がある子っていうのはわかりやすいと思うんです。逆に、平均的な選手がいた場合に、どう評価していきますか? 例えば、どこかを少しでも伸ばそうと働きかけるのか、平均値のまま育てていくのか。そういう指導方法って人によって違うと思うんですけど、吉田さんはどうですか?

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