INTERVIEW

団体競技をビジネス視点で考察する
「心の乱れない組織づくりとは?」
―後編―

ビジネスでもスポーツでも、心が乱れはパフォーマンスの低下に直結する。しかし、組織の中で活動していくビジネスパーソンやアスリートの多くは、人間関係などの外的な心の乱れに悩みを抱えているのではないだろうか。困難な状況下でも心を整えていくかが、ビジネスやスポーツ成功の鍵を握っている。そこで今回は、応用スポーツ心理学のプロフェッショナルであるスポーツドクターの辻秀一氏、元日本代表DFにしてFC東京のキャプテンを務めた森重真人選手に、組織を成功に導く心の整え方について語ってもらった。

 

前編はコチラ>

 

成功という「結果」よりも、その「過程」を褒めることが大切

 森重選手は、昔はどんな子どもだったのですか?

森重 子どもの頃は他人よりもちょっとサッカーの技術が優れていたので、とにかく自分にパス出せと(笑)。全部自分でやって、自分がミスして負けたら仕方がないという感じでした。ただ、子ども自身の性格にもよりますが、指導者も大きな要素だなと感じます。当時の指導者には、「何回ミスしてもシュートを打ち続けろ」と言われていました。シュートを打って外すことはミスじゃなくて、外して次のシュートを打たないことがミスだと。すごく記憶に残っている言葉ですね。

 素晴らしい指導者ですね。日本の指導者は、成功体験をできる限り早く積ませたいと考える方がすごく多くて。結果を大事にして、勝ったらうれしい、成功したら楽しいと教えるのが指導だと思いがちです。でも実は、一所懸命チャレンジすることを教える方が、森重選手のようなトップアスリートに育てていくためには大事。先に結果や成功を大事にしてしまうから、「ミス」という概念が生まれるのです。チャレンジして一所懸命シュートを打つことが大事だとすれば、そこに失敗やミスという言葉はありませんよね。ジュニア世代を教える指導者の多くが、その呪縛に陥っていると感じます。一方でその呪縛から解放されていると、森重選手や田中理恵さんのように伸び伸びやれます。

 

成功の喜びの前に チャレンジの喜び

――ミスのイメージが強いから、どんどんやらなくなってしまう。そのまま大人になるとミスを優先的に考えてしまい、チャレンジしなくなって成功体験もなくなって、成長も鈍化する。一概には言えませんが、負の連鎖が起きるリスクがあるのですね。

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