INTERVIEW

短所を長所へと変える心の持ち方
佐藤寿人 × 田中秀道
-後編-

誰にでも、短所は存在する。しかし見方や捉え方によっては、それは長所となり武器にもなり得る。そもそも、短所がすべてマイナスと捉えるところから疑う必要があるのではないだろうか。今回は、小柄ながらも第一線で活躍してきたお二人によるクロストークをお届けする。裏をとる絶妙な動きでゴールを量産し、Jリーグ得点王に輝いた元サッカー日本代表の佐藤寿人さん。そして、ドローボールを武器に300ヤードを飛ばし、世界のトップ125が集まる世界最高峰の米国PGAツアーで活躍してきた田中秀道プロ。短所を長所へと変えて活躍してきたお二人に、逆境にも負けない、強い心の持ち方について聞いた。

 

>前編はコチラ

 

短所の改善と、長所の向上。バランスが重要

田中 小柄だからこそ、人よりもアンテナが敏感になる面もありますね。たとえばアプローチで近くに寄せたいとしても、ただ寄せることだけを考えて練習するのでは、技術の向上につながりません。それで、練習の仕方も分けるべきだと気づきました。まずは、まっすぐピンに当てる練習。それができたら、同じ飛距離の所に止める練習を行うのです。そうすることで、方向感と距離感の両方が養えます。

 

──ビハインドがあるからこそ、色んな角度で見られる。アドバイスとして、すごく分かりやすいですね。

田中 ゴルフだと、ある程度のレベルまで上手くなると、高いレベルのことをやろうとしすぎることがあります。ハイクオリティを求めすぎて、自分の立ち位置が分からなくなってしまうんです。そこから上に行くためには、もう一回基本に戻ることが重要です。幹をしっかり太くしてからでないと、枝を増やすことはできません。そこにもっと気づけると、次のステップに入りやすくなります。伸び悩んでいる方に、伝えたいですね。

佐藤 サッカーでも、すごくありますね。ある程度結果が出て評価されると、「もっと上手く見せたい」という思いが強くなって、自分の得意なこと以外もやろうとしてしまう。それで、自分が本来持っている強みを忘れて、戻れなくなってフェードアウトしてしまう人もいます。周りの大人が言葉をかけることも、時には大事なのかなと思いますね。

田中 自分では、中々気づきにくいですからね。前進することに夢中になっていると、周りが見えなくなることもあります。そういう時に、すぐに戻してくれる人がいると大きいですよね。

 

──ビハインドを持っていると、自分を見つめる機会が早く持てる。結果的には、基礎が大事だということも、人よりも気づきやすいと思います。

田中 多分ですが、「一流」になるためにはポジティブが必要です。でも、「超一流」になるためには、ネガティブも必要だと思うのです。「こんなのでいいのだろうか」と常に思えたら、一流の枠は超えられる可能性があります。僕は一流ではありませんが(笑)。そういう根っこがどこかにないと、次のステップには行けません。皆にではなく、自分に鏡を向けられるか。これからの僕自身も、それが大事だなと思います。

 

──ビジネスと一緒ですよね。他者のせいにすれば楽ですが、その先に成長はありません。自分事に置き換えて問題に向き合えるかが大事だと思います。

佐藤 そうですね。自分を知ることもそうですし、結果と向き合って、次に活かすことも大事です。矢印を外側に向けてしまったり、良い結果だけに満足してしまうと、自分の間違っている部分に気づけません。そういう意味では、結果が出たとしても「これでいいのかな」という部分は持っておくべきです。

 

──短所よりも長所を伸ばす方が、子どもの成長は速いという声もありますね。「短所はフタを閉めてもいいから、長所のみを伸ばす」という指導者もいます。ご自身を振り返ると、どうですか?

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