これからの時代に対応できる人材育成論③~考えるチカラと”しつもん”の関わり~

これからの時代に対応できる人材育成論③~考えるチカラと”しつもん”の関わり~

効果的な『しつもん』をするだけで、子どもたちが自ら考えて行動するようになる。 成長のカギは好奇心!?「子どもたちのやる気を引き出すのは難しい。」と感じている指導者の悩みを、藤代さんの「しつもんメソッド」で解決していきます。

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冒頭特別公開

――“しつもん”と出会った背景は?

「今はメンタルコーチとして、さまざまなスポーツや企業さんなど、いろんな方と関わらせていただいていますが、18歳から5年間、サッカースクールでコーチをやっていたんですね。周りで一緒にコーチをされている方が元日本代表選手や元Jリーガーだったので、子どもたちから見ると、どう考えても僕が下手くそなんですよ(笑)。ボールもあまり上手に扱えないですし、6年生くらいでみんな本当に上手なので、僕のほうが技術的に劣っている状態だったんです。

そのとき、僕自身がまだ若さもあって、何をしたかというと『子どもたちになめられてはいけない』と、技術ではなく言葉で指示命令や、今でいうとパワハラにあたるような暴言を子どもたちに浴びせてしまっていたんですね。『やる気がないなら帰れ』だとか『そんなのじゃプロサッカー選手になれないぞ』と、自分がなったこともないくせに子どもたちに言い続けていたら、辞めてしまう子が増えてきました。最初は『やる気がないんだったら、いずれサッカー選手にもなれないから早く辞めたほうがいいよ』くらいに思っていたのですが、それが続いていって、最終的に100名くらいの退会者が出てしまいました。

子どもたちに『どうしてサッカー辞めるの?』と聞いてみると『サッカー嫌いだから』と言うんです。その目が忘れられなくて、やっぱり子どもたちにやる気がないから悪いのではなく、僕の指導法や人間性に問題があるというふうに感じました。それから僕が変わらなくてはいけないということで、一度サッカーコーチを退いたという背景があります。

その後、僕は指示命令のやり方しか知らなかったので、どうすれば子どもたちに面と向かって関われるのかなと思ったときに出会ったのが、コーチングという考え方であり“しつもん”という手法です。それからはできるだけ指示命令をせずに、子どもたちにしつもんをするということを通じて、自ら考え行動できる選手を育成したいと考えるようになりました」

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SPODUCATIONとは

スポーツには、「人を育むチカラ」があります。

しかしスポーツ指導者・親も含めた大人たちは、それをボンヤリとしか理解していないのではないでしょうか。

ただ子どもにスポーツをやらせればいいわけではありませんし、競技を教えれば「人間力」が身につくわけでもありません。

スポーツを通して、〈何を伝えなければいけないのか〉を、まず大人が学ぶ必要があります。

そのためにSPODUCATIONは、オンラインセミナーやコンテンツを通じてアスリートや指導者、有識者の言葉をひもとき、〈スポーツで身につくチカラ〉の解像度を上げ「見える化」する活動を行っています。

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