マクドナルドやメルカリ、SHOWROOMで組織づくりを主導し、組織開発の体系化=「カルチャーモデル」の設計方法を紐解いた『カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方』を上梓した唐澤俊輔氏。事業と組織を急成長させてきたスペシャリストが、スポーツチーム運営の示唆を受け、ビジネスにおける組織文化の作り方について連載で論じていく。
これまでのコラムで、組織カルチャーは、ビジネスとスポーツチームとで、極めて共通点が多いということが見えてきました。カルチャーモデルは4類型に分けることが可能と私自身は主張していますが(『カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方』)ビジネスでもスポーツチームでも、4つのどのタイプを取ることも可能です。そして、「カルチャーに正解はなく、意思を持って選択的に方向性を決めていこう」ということを結論としてお伝えしました。
目次
組織を一枚岩にするには、仲間づくりから
第3回の今回からは、「では、目指す組織像をどのようにつくっていけばよいのか」ということについて、検討してゆきたいと思います。
組織とは、そこに所属している「人」で成り立っています。社長や監督が「こういうカルチャーにするぞ!」と宣言したとしても、その瞬間から急にカルチャーができあがるわけではありません。組織カルチャーとは、一人ひとりの日々の言動や行動が積み上がってつくり上げられるものだからです。
では、社長や部門のマネージャー、スポーツで言えば監督やキャプテンが、「こういうカルチャーにしたい」と思ったときに、何から始めたらいいのでしょうか? たとえば、「もっとオープンに何でも言い合える活気のあるカルチャーにしたい」と思ったとき、「オープンなカルチャーにしたいから、皆さんオープンになってください」と指示をしたとして、急にそうなると思いますか? おそらく難しいですよね。
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