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「原理原則のデジタル化」が生み出す
選手の自律と成長

競技に共通する「原理原則」。毎年メンバーが入れ替わる学校のスポーツ環境で、その共通認識を継承し続けることは容易ではありません。しかし昨今のデジタル環境の進化により、これらの課題を解決することができるかもしれません。「原理原則のデジタル化」の全貌に迫ります。

 

限られた時間、環境での部活指導の現状

 スポーツの指導現場において、身振り手振りで「今のはこうするんだ!」と指導している様子をよく見かけませんか?
 中学、高校の部活動では毎年新しい学年の子どもが入部してきます。学業生活の3年間というサイクルで毎年メンバーが入れ替わり、人数が多い部活動では全学年で100人~150人もの選手が在籍するチームもあります。限られた時間・環境の中で、指導者がこれら多数の選手たちに(特に1年生)毎回、基本となる「原理原則」を個別に伝えることに、多くの時間を要することは想像に難くありません。

 

判断基準のベースとなる「原理原則」とは?

 

 

 競技のベースとなる原理原則を、部活動で指導されている監督はみなさんお持ちだと思います。原理原則とは基礎の技術をベースにプレーの判断基準を共有することであり、目の前の状況に対して、判断基準となる考え方(原理)を基に、個々の判断を上乗せしていくことを指します。この「目的を達成するために必要な最低限の判断基準」のうえにチーム戦術や個の判断において、個の能力やチーム力が強化されていくのです。もちろん、日進月歩のスポーツ競技ですから、時代に応じたアップデートは必要であっても、判断基準のベースとなる「原理原則」は普遍的なものだといえるでしょう。

 

指導・教育のズレが生みだす諸問題

 

 

 例えばサッカーの『縦パス』一つをとっても、距離感はもちろん、攻撃のシチュエーションによって捉え方はさまざまです。センターレーンで相手のディフェンスラインの前にいる選手への縦パスもあれば、ゴールを背にパスを受けた選手が、前を向いている選手に出す縦パスもあります。ディフェンダーがリスクを冒してインターセプトを狙う場合、前提としてカラダの位置をゴールに近い方に置きながら狙えるタイミングを判断する、という原理原則もあります。

 つまり「縦パスいれろ」「くさびを入れる」など一つの指示でも、指導者と選手に認識のズレが生じるわけです。もし監督が望む指示とは別の解釈をして「違うだろ!」と怒られれば、選手は自らの意思決定に自信がもてなくなります。背景には無限の原則があると錯覚し、委縮し困惑してしまうでしょう。即ち、それが「理解のズレ」となり、子どもがその競技を嫌いになってしまったり、果てにはスポーツを辞めてしまうという選択に至ってしまうかもしれません。

 

原理原則のデジタル化「Method BASE」の登場

 そこで、スポーツ競技の原理原則を選手たちに浸透させるためのツールとして開発されたのが、スポーツ育成支援プラットフォーム(以下:MethodBASE)です。このMethodBASEでは、競技の判断基準となる原理原則の考え方を行動レベルへ落とし込み、デジタル化し、時間、環境を問わずに選手(チーム)全体で共有できるようになります。これまで監督個人の脳内、ノートなどのメモに蓄積されていた原理原則を、MethodBASEに落とし込むことで、体系化されたチームの原理原則が確立されていくのです。これにより、冒頭のように指導者が身振り・手振りで都度、状況判断を指示するのでなく、選手自らが判断基準を蓄積し、実行していくことになるのです。

テーマに紐づいたメソッドが共有・蓄積されていく

 

原理原則から戦術・個性が創出される

 MethodBASEによる「原理原則の共有」は、選手の理解度を上げ、“伝達のズレ”を解消します。それは少人数の部活動であっても、全学年で100人~150人もの選手が在籍するようなチームであっても同様です。選手たちがベースとなる判断基準を理解し、原理原則に沿った行動の先に、個の特徴を活かす選択が生まれ、チームの中で共有されやすく、個性・能力が引き出されていくのです。

 

効率的な指導サイクルが選手の主体性を促す

 一定の指導ノウハウがデジタル化され蓄積されると、客観的なデータに基づくトレーニング実践が可能になり、スムーズな情報共有が効率的な「指導サイクル」を形成します。これまで人ありきの主観的な評価から、詳細な分析データによる客観的なマネジメントを可能にさせ、計画→実行→評価→分析のPDCAサイクルが円滑に回転するようになります。さらにMethodBASEでは指導者間で共通理解を促進でき、さらにメール機能等で選手に対して原理原則に基づいたトレーニング共有することで、チーム内の浸透を図ることができます。トップダウンの主観的な評価ではなく、客観的なデータを選手が読み解いて理解してコミュニケーションができることで、選手の主体性が促進されていくのです。

トレ―ニングは数値化され、客観的な分析が可能になる

 

知・経験の共有がつくり出す未来

 これまで各指導者が保有する知識は、チーム内のみに受け継がれてきました。しかしMethodBASEの登場により、地域をけん引する指導者のメソッドが、時間、人を選ばずとも地域全体の子どもたちへと広がり、技術レベルの向上へ寄与することも可能となります。

原理原則のデジタル化による知の共有・経験の共有は、これまで指導現場が抱えていた問題を解消するとともに、地域、行政を巻き込んだスポーツ教育の新たな価値を生む可能性を秘めているのです。

 

 

「Method BASE」サービス機能詳細は、コチラ

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