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【#06】創意工夫するボクサー、村田諒太<後編>

ビジネスの戦略決定や市場分析のほか、政治など多分野で応用される「ゲーム理論」を専門に、アメリカの名門大学で教鞭をとる鎌田雄一郎氏。社会において複数の人や組織が意思決定を行う場合に、どのような行動が取られるかを予測する「ゲーム理論」のスペシャリストは、トップアスリートの思考をどう解析するのだろうか。「bizFESTA」にて、 WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太選手と対談した鎌田氏。若き天才ゲーム理論家が、たった一度の対談を基に<王者の意思決定>に至るメカニズムを複合的な視点でひもといていく。

 

 

06前編はコチラ>

 

「成功の3条件」を手に入れるには?

対談を振り返り、村田諒太選手の思考を分析してきた当連載も今回で最終回。来春に予定されるゲンナジー・ゴロフキンとの「世紀の一戦」を前に、ぜひ鎌田氏による王者の意思決定の在り方を第一回から読み直していただきたい。 / Getty Images

 

 問題は、どうやったらこの「成功の3条件」を手に入れることができるか、ということだ。(例えばスポーツの)指導者としては、基本と継続については、「基本をやりなさい」「継続しなさい」と口を酸っぱくして言うだけでいいかもしれない。しかし、創意工夫については、「創意工夫しなさい」と言ったところで、誰もが即それをできるようになるということではないだろう(それだけで誰でもできるならば、苦労はない)。

 これは私が学生に「研究アイディアを閃きなさい」と言っても学生が「そんなこと言われても…」となるであろうことと似ている。

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