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【♯04】古野俊幸│ビジネスにおける
「攻めと守り」の捉え方 <後編>

個々の性格診断から人間関係を科学的に分析し、最適な組織編成・開発に応用する『FFS理論』にて、数多の組織・人材の活性化を支援してきた古野俊幸氏。この理論をもとに人気漫画の登場人物を題材に解説した『ドラゴン桜とFFS理論が教えてくれる あなたが伸びる学び型』を上梓し、注目を集めている。企業だけでなくプロ、大学スポーツの組織編成も支援してきたエキスパートが、FFS理論をベースにスポーツから日常に応用できる自己分析、チーム編成の考え方を連載形式でお届けする。

思考の特性は「凝縮性」「受容性」「弁別性」「拡散性」「保全性」の5因子に分類される

FFS理論の概要はこちらの記事をチェック!

 

#04前編はコチラ>

 

セットプレー型の人材が新規開拓に適しているか?

 これまで「エースを投入して、新規事業を失敗した」(公言はしていませんが)会社はかなり多く、相談を受けた時にFFS理論で分析すると、ほぼ「受容性と保全性の高い人材」が投入されていたのです。その原因として「フォワードは攻め型であろう」という幻想があったからです。

 それを説明して、これまでの成果を確認していただくと、初めて“合点がいった”と言われるのです。つまり、個々の特性まで踏まえて成功要因を分析していないのが実態だからです。しかも、個性的に「失敗したくない」わけですから、無難な提案に終わるのは我々にすれば想定内です。

 人事異動を策定した担当者も、彼等を投入して「できなかった」のであれば、「俺たちの責任ではない」と言わんばかりでした。

創造性あふれるプレーで自ら切り開き、得点を量産するメッシ(左)とクリスチアーノ・ロナウド。企業において、営業の“エース”と呼ばれる人材が、必ずしも新規事業において彼らのような特性を持っているとは限らない / Getty Images

新しい価値を創造するのは「ディフェンス側」?

 そこで、これまで「ディフェンス側」にいて、得点ランキングは低いのですが、新たに取引先を開拓した(売上規模はまだ小さい)等の実績で“日の目を見なかった”人材を抜擢することを提案します。往々にして、新しい価値や事業を創造するのは、『傍流にいた人材』や『枠組みを嫌い、取っ払う人材』(FFS理論では拡散性』なのです。

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