ベストセラー『スラムダンク勝利学』の著者で、応用スポーツ心理学をベースに多数の企業やプロスポーツでの人材育成に貢献してきたスポーツドクター・辻秀一氏。スポーツからビジネスシーンにも応用できる「揺らがず、とらわれず」の心を自ら整えるためのライフスキルの磨き方をお届けしてきた当連載も今回で最終回。辻氏が長年取り組む活動の根源である「ご機嫌の価値」に迫ります。
目次
ご機嫌の価値を出し合う
授業内容は3部構成となり、3つのライフスキルを子どもたち同士で対話するものとなっています。まずは、ご機嫌アスリート先生たちが自身のご機嫌の価値を3つずつ子どもたちとシェアします。
例えば、視野が広くなる、ご飯が美味しくなる、楽しくなる、人にやさしくなる、集中できる、切り替えが早くなる、目覚めがよくなる、アイディアが出る、チャレンジできる、などなどです。通常、認知的脳で生きていると不機嫌の価値ばかりを考えていて、ご機嫌の価値化が低下してしまうのです。
そこで、ご機嫌でいることが如何に自分にとって素晴らしいことなのかを話し合うことで実感するのです。今度は子どもたちだけでご機嫌の価値を3,4人で30個くらい出し合います。友達と仲良くなる、お手伝いしたくなる、勉強がはかどる、部活でチームワークがよくなる、やる気がでる、学校が好きになる、部屋を片付けたくなる、イライラしなくなる、頑張れる、などなどたくさん話し合います。

スポーツを通した“ご機嫌の体験“”は、子どもたちの感情記憶となって将来にも役立っていく。
「結果の楽しい」ではなく「一生懸命が楽しい」
それだけで学校の教室や体育館が笑顔になってくるのです。そう、非認知脳が刺激されて働くようになるからです。次のテーマはごきげんには何が大事なのかを考えます。
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