マクドナルドやメルカリ、SHOWROOMで組織づくりを主導し、組織開発の体系化=「カルチャーモデル」の設計方法を紐解いた『カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方』を上梓した唐澤俊輔氏。事業と組織を急成長させてきたスペシャリストが、スポーツチーム運営の示唆を受け、ビジネスにおける組織文化の作り方について連載で論じていく。
目次
組織の方向性を決める4つの経営スタンス
SPODUCATION主催イベント「bizFesta」での名波浩さんとの対談をもとに、スポーツからの学びをビジネスでの組織運営にどう活かすのかについてご紹介する本コラム。第2弾の今回は、拙著『カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方』で扱っている「カルチャーモデルの4類型」を起点に、ビジネス組織におけるカルチャーとスポーツチームのカルチャーとを照らし合わせることで、スポーツからの示唆を得てゆきたいと思います。
まずは、前提として「カルチャーモデルの4類型」についてご紹介します。これは、私自身の複数の企業での実務経験や企業研究を通じ、以下の4象限で整理をしたものです。
縦軸に、中央集権型の組織か、分散型の組織かどうか。つまり、トップに権限や意思決定が集中しトップダウンで運営する組織か、権限委譲しながら自律分散的に組織運営するか、という違いです。
横軸には、変化志向か、安定思考か。これは、事業や組織を成長させていく中で、日々変化を起こしながら非連続な成長を求めるか、毎年積み上げながら安定的な成長を求めるか、という対立軸です。
<中央集権×変化志向> カリスマ経営者が大胆にスピーディーにけん引
では、一つずつご紹介してゆきましょう。
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