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【#04】辻秀一│スポーツにもビジネスにも必要な非認知能力 <後編>

ベストセラー『スラムダンク勝利学』の著者で、応用スポーツ心理学をベースに多数の企業やプロスポーツでの人材育成に貢献してきたスポーツドクター・辻秀一氏。スポーツからビジネスシーンにも応用できる「揺らがず、とらわれず」の心を自ら整えるためのライフスキルの磨き方を連載形式でお届けしていく。

 

#04 前編はコチラ >

 

不機嫌の理由思考とご機嫌の価値志向のせめぎ合い

 非認知スキルは認知脳のリスクをヘッジしながら、認知脳が暴走することなく、心を整えて、認知脳がよりシャープにするべきことを考え、それを実行するレベルアップをサポートしていくことになります。わたしはこう表現しています。

 ノンフローの海から脱出しフロー大地の足をしっかりつけて生きることができるためのスキルです。

 脱出の手がかりこそが先述してきた自分への気づきとなります。脱出の糸口は気づきですが、大地にしっかりと足を踏みしめて生きるにはさらに非認知的思考が必要になります。

 例えば、ご機嫌の価値を考えること。フロー大地に価値をしっかりと持てないと、不機嫌の理由を認知が強烈に作り出してノンフローの海に引きずり込んでいく中で、ご機嫌の価値を考えてフロー大地に自身を滞在させなければなりません。

 脳の中で認知による不機嫌の理由思考と非認知によるご機嫌の価値思考のせめぎ合いなのです。ご機嫌の価値思考を鍛えておかないといけません。ご機嫌に見えるビジネスマンもアスリートも嫌なことがないとか認知してないのではなく、それとは別に非認知スキルを持って気づきとご機嫌の価値思考を磨いて自分を守っているのです。

 

 

持ち歩き可能な、心を整えるための思考スキル

 フロー大地にいることができれば、アイディアが出る、健康を維持できる、決断が早くなる、余裕が生まれる、視野が広くなる、人にやさしくなる、コミュ力があがる、楽しめる、切り替えが早くなる、などの価値を心底わかっているのです。

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